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( 2010.07.28 )

 

 第二次大戦の降伏文書に日本が調印した9月2日を、 「大戦終結の日」 とする法案がロシアで成立した。 旧ソ連による日ソ中立条約を破っての対日参戦や、北方領土の不法占拠を正当化するもので、断じて受け入れられない。

 ところが驚くべきことに、武正公一外務副大臣は 「対日戦勝」 などの表現がないとしてロシアに抗議しない考えを示した。 岡田克也外相も懸念の意を伝えるにとどまった。 これではロシアの思うつぼだ。

 ソ連は終戦間近の1945( 昭和20 )年8月9日、当時有効だった日ソ中立条約を破って日本を攻撃し、さらに8月15日の終戦後には北方領土を不法に占拠した。 これらの歴史的事実は、ソ連による明白な国際条約違反であり、侵略行為である。

 武正副大臣は記者会見で 「ロシア側が一定の配慮を行った。 日露関係に直接影響を与えることにならないよう期待している」 と述べた。 だが、ロシア側が原案の 「対日戦勝記念日」 を最終的に修正したのは、日本への 「配慮」 というより、日本からの批判を封じ込めるのが狙いだった。

 そうしたロシア側の意図があるにもかかわらず、日本政府高官が、日露関係に直接影響が出ないことを期待するというのはあまりに腰が引けている。

  「対日戦勝記念日」 をロシアが制定したのは、日本が昨年6月、北方領土を 「わが国固有の領土」 と初めて明記した改正北方領土問題特措法を成立させたことへの報復との見方が出ている。

 ロシアは今月8日にかけ、ソ連崩壊後では最大規模とされる軍事演習を、北方四島の択捉島で強行した。 日本政府の中止要求を無視したばかりか、記念日法案を上下両院でスピード可決し、メドベージェフ大統領が署名した。

  「事を荒立てたくはない」 という意見もあるが、歪曲わいきょくされた歴史観を放置すれば、ロシアがさらに増長してくることは火を見るよりも明らかである。

 第二次大戦開戦直後の1940年春、ソ連軍がポーランド人将校ら約2万2千人を射殺する事件があった。 「カチンの森事件」 とその後呼ばれた事件を、ロシアは昨年、ソ連の犯罪と認めた。 ポーランドの粘り強い抗議と調査要求があったからである。 日本外交は学ぶべきである。





( 2010.08 )
外国との関係において 日本の国益を擁護することも国会議員の重要な仕事だ 民主党と自民党の権力闘争、 民主党内の菅直人首相一派と小沢一郎剛幹事長一派の抗争は、 当事者にとっては深刻なのかもしれないが、 普通の国民の利害関心から乖離している。 毒蛇と毒サソリの戦いのようなものだ。

[ 降伏文書署名 ]( 画像クリックで拡大 )
部のいさかいによって、 日本の国力が弱体化しつつあることを冷徹に見ているのがロシアだ 菅政権成立後、 ロシアは日本に対する強硬なシグナルを出している。 7月7日に国家院( 下院 )、 同14日に連邦院( 上院 )において、 1945年9月2日、 東京湾に停泊する米戦艦ミズーリ号の艦上で日本が連合国に対する降伏文書に調印したことに因み、 この日を事実上の 「対日戦勝記念日」 とする法案が採択された 近くメドベージェフ大統領が署名し、 発効する。

連崩壊後のロシアは、 スターリンのソ連が日ソ中立条約を侵犯して日本に戦争を仕掛けたことを後ろめたく思うようになった。 それだから、 一部の反日勢力がこの種の法律を採択しようとする動きを、 これまでロシア外務省とクレムリン( 大統領府 )が抑えていた。 しかし、 この抑えがきかなくなった。 菅政権に対してロシアは強硬なシグナルを送っている。 しかし、 それを日本の外務官僚は読み取ることができていない 権力闘争の論理を離れ、 国益の観点から、 現状を正確に把握するインテリジェンスが国会議員に求められる





( 2010.11.02 )

 使


 ロシアのメドベージェフ大統領が国後島を訪問した。 日本固有の領土である北方四島の不法占拠を固定化する暴挙であり、断じて認めるわけにはいかない。 日本政府は最大限の対抗措置を取らなければ、北方四島返還が画餅がべいに帰すことを認識すべきだ。

 菅直人首相は 「大変遺憾だ」 と述べた。 前原誠司外相も 「国民感情を傷つけるものだ」 と非難し、駐日ロシア大使を呼んで抗議した。 だが、これでは不十分だ。 対抗措置として駐露日本大使を召還すべきだ。 さらにロシアへのアジア太平洋経済協力会議( APEC )首脳会議招請を再検討することも通告すべきだろう。

 ロシア大統領の背信は、帰属先が未解決の領土に足を踏み入れたことだ。 ロシアは1993年の東京宣言で 「北方四島の帰属に関する問題を法と正義の原則により解決する」 と約束した。 係争地であることを公式に認めたのだ。

 歴代の指導者も領土問題の存在を認めたからこそ、四島の地を踏まなかった。 日本が激しく反発することを恐れたからでもある。

 また大統領自らが歴史を歪曲わいきょくする試みに手を下したことも指摘したい。 ロシアは今年、第二次大戦終結を機に、日本が降伏文書に調印した9月2日を事実上の対日戦勝記念日に制定した。

 ソ連による北方領土侵攻の歴史を勝手に書き換えることは許されない。 先の中露首脳会談で 「第二次大戦の歴史を捏造ねつぞうする試み」 を非難する共同声明を採択したことも、北方四島返還を求める日本を牽制けんせいするためだ。 こうした動きに菅政権が大して反発しないことなども想定 して、国後島を訪問したといえる。

 メドベージェフ氏は9月、ロシア名のクリール諸島( 北方四島と千島列島 )について 「近く必ず訪問する」 と言明していた。 北方四島は戦後65年以上にわたり不法占拠されている。 このままでは、侵略された日本の領土が 「ソ連が解放した領土」 と捏造され、世界に喧伝けんでんされることになる。

 菅政権は来週、横浜市で開かれるAPECを無難に乗り切ることだけに躍起となっている。 メドベージェフ氏がAPECに参加するなら、全首脳が一堂に会する場で北方領土問題を堂々とアピールすべきだ。 ロシアの非を直言し、世界に示すことができなければ、将来に禍根を残すだろう。





( 2010.11.07 )
使
 


 一時帰国した河野雅治駐ロシア大使がメドベージェフ露大統領の国後島訪問について報告した。 これに対し、菅直人首相は 「情報収集をしっかりしてほしい」 と注文をつけた。 お粗末な内容と言わざるを得ない。

 河野大使は、訪問について 「大統領が国内向けに指導力を誇示する狙いがあった」 と説明した。 だが、それはまさにロシアの言い分だ。 それで納得しては相手の思うつぼである。 ロシアの 「国内問題」 にさせない外交姿勢こそが重要だが、 「国内問題だから仕方がない」 とまるで言い訳をしているようにも聞こえる。

 日本外交の 「目と耳」 である現地大使館は、ロシアが菅政権の弱体化につけ込み、強硬姿勢を強めているからこそ、情報収集を怠らず、必要なら菅首相を説得してでも対抗措置をとるべきだった。

 日本固有の領土に対し、ロシアの最高指導者がいとも簡単に、その歴史で初めて足を踏み入れるのに際して手をこまねいていた河野大使の責任は重い。

 さらに、大統領の歯舞群島と色丹島への訪問計画について、仙谷由人官房長官は 「いちいちコメントを加えるほどのことはない」 と述べ、重大な問題を極めて過小に評価した。 認識の甘さと危機感の欠如は政権を覆っている

 メドベージェフ氏が9月29日、いったん訪問を中止した北方領土に 「近いうちに必ず行く」 と言明した際も危機感は薄かった。 ある外務省幹部は 「常識的に考えれば( 訪問は )ないだろうと判断していた。 結果として間違えていた」 と告白した。

 戦後65年の今夏、日本が降伏文書に調印した9月2日を事実上の対日戦勝記念日にロシアが制定した際も、日本の外交当局はロシアで進行する歴史歪曲の動きに強く抗議することすらしなかった。 情報収集力と分析力を向上させ、領土返還に向けた戦略の再構築をしなければ、日本の対露外交は今後も敗北を重ねることになろう。

 13日、横浜市でアジア太平洋経済協力会議( APEC )首脳会議が始まる。 傍若無人に北方領土に足を踏み入れるロシアの首脳とは会談してほしくないというのが多くの国民の感情だろう。 首脳会談をするなら、国際信義に反するロシアの背信行為を厳しくただすべきだ。 それもできないのなら、首脳会談はしない方がいい。





( 2010.11.09 )
使
 


 菅直人首相は一時帰国していた河野雅治駐ロシア大使をモスクワに帰任させた。 実に不可解な判断である。 到底、納得することはできない。

 河野大使の一時帰国には、ロシアのメドベージェフ大統領が日本固有の領土である北方領土・国後島を訪問したことへの対抗措置という意味があった。 たった5日の日本滞在で帰してしまう意味が、わかっているのだろうか。

 大統領は今後、北方領土である歯舞群島・色丹島への訪問も計画しているという。 これは1956年の 「日ソ共同宣言」 で旧ソ連が引き渡しに同意した両島を、対日交渉のテーブルから葬り去ろうというロシアの強い意思表示にほかならない。

 歴代の両国首脳が確認してきた日ソ共同宣言の法的効力をも否定する暴挙であり、日本政府は断じて容認してはならない。 このような訪問を断念させる 「外交カード」 として、河野大使は日本国内にとどまる必要があったのだ。

 外務省幹部によれば、河野大使は当初、13、14の両日、横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議( APEC )首脳会議終了後に帰任させる予定だった。

 日程を早めたのは、APEC出席で来日するメドベージェフ大統領と菅首相の首脳会談を実現させるためなのだという。

 ロシア側に配慮したのだろうが、首脳会談の意味をはき違えていないか。 会談は日本の国益を実現するためのものだろう。 本末転倒でしかない。

 仮に首脳会談が実現したとしても、帰路に大統領が再び北方領土に立ち寄る事態となれば、日本がいかに無力だったかを世界に示すこととなる。

 ことは日本の主権にかかわる問題である。 首脳会談がセットできた場合でも、菅首相は繰り返し、北方領土に対する日本の強い意思を表明し、おざなりの抗議で済ませてはならない。

 それにつけても残念なのは、菅首相がAPECを無難に乗り切ることだけに躍起になっていることだ。 国際外交の舞台では、理不尽な振る舞いには屈しないとして、首脳会談を拒絶することが必要な場合もある。

 形式的な協調や首脳会談ばかりを追い求め、結果として相手につけ込まれ、国益を失っているのがいまの菅外交ではないのか




                 
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